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zoom RSS 『世界の色をつかまえに』/旭爪 あかね/本の泉社/「あたしはあたしでいいんだよ」

<<   作成日時 : 2005/10/25 05:44   >>

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 いつも良い子でいなければならない、そんな子供を演じ続けてきた。いつも良い子で、挫折したことのない幼年・少女時代を過ごした。そんな女性(あかり)が、行き詰まりを感じたとき、何もできなくなってしまった。他人との会話さえ恐ろしく、何もできない無力感にさいなまれる。

 世界に色がない。見るものがモノクロにしか見えない。「外の世界がぼんやりとしか見えない半透明の袋のなかに、膝を抱えてうずくまっている自分の姿が見える」という状態。
 そんなあかりを理解する友達の自然体での付き合いに、「生きて動いている世界の色彩を感じたい」と感じる。
 オレンジ色に引き寄せられ、購入した一冊のノート。このノートに子ども時代のことなどを書いていくうちに、自分のことを考えることができるようになっていく。

 「こうあらねばならない」と思い続けてきた子供時代を見つめ直すことによって、「そうはなれなかった」自分を見つける。「であらねばならぬ」「せねばならぬ」という観念が、現実から遊離したものであったことに気がつく。
 現実に立脚して、現実の自分を受け入れることからはじめよう。「ねばならない」自分という固定枠をふっ壊そう。そう思ったとき、あかりは「鮮やかな色彩を身にまとった広い世界が、静かに息づいて横たわっているのを見た」

 「あたしはあたし」でいいんだよ。極めて普通のことなのに、そう生きられない社会がある。学校時代から始まる競争、働き出しても競争させられる社会。そんな社会の中で、自分は自分として生きられる人が、どれだけいるのだろうか。
 それでも、社会の不自由な枠を取り壊そうとがんばっている人はいる。一見無駄な抵抗のように見えても、けっして無駄ではない。現実に立脚していれば、枠を拡げることは可能である。そんなことさえ考えさせてくれる小説であった。

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