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zoom RSS 『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル/池田香代子訳

<<   作成日時 : 2005/08/14 05:47   >>

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 池田香代子の新訳が出版された。読もう読もうと思いながらいまになってしまった。アウシュヴィッツ収容所の名や話を聞いたことは、多くの人があると思う。本書はその支所に収容された心理学者の率直な体験記ともいえる。

 一番印象に残った言葉は、「いい人は帰ってこなかった」

 こんな印象的な言葉はない、と思う。生きるために「利巧」に立ち回わることのできない人は、生命を奪われたということである。

 旧訳者は、治安維持法の思い出を語っている。言いたいことを正直に言ったものは、治安維持法のもとで生きていくこともできなかった暗黒の時代を経験した人としての重みがある。

 ヒットラーによるユダヤ迫害、虐殺は有名である。しかし、その収容所に送られた人の心理面を描いたものは少ない。貴重な本である。
 生きるために、人としての尊厳や感覚を忘れてしまう精神状態の描写。リアルな描写になぜか納得してしまう。賞賛できる生き方ではない、と思うが、精神的にそうなってしまうのかも知れないと・・・。

 ヒトラー・ドイツが破れ、自由を得た被収容者。「自由」の実感がわかない、という。
 「自由」を実感するまでに、いくたの現実を経験し、なおかつ時間がいるという。それまでに自由を夢見ていただけに、現実の自由が訪れた時に、すぐには実感が伴わないという。
 これが真実かもしれないと、その心理状態には説得力がある。

 政治的な発言や今日の現状にも、そんな心理状態があるのではないか。
 現象だけに惑わされてはいけない。その中に隠れた本質を見極める考え方、哲学的視点が必要なのだと考える。

2004-04-16

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『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル/池田香代子訳 未来 ― 私達の力で歴史を動かそう!/BIGLOBEウェブリブログ
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