未来 ― 私達の力で歴史を動かそう!

アクセスカウンタ

zoom RSS 『「破戒」と人権』/川端俊英/文理閣/「人権尊重の思想はどう発展してきたか」

<<   作成日時 : 2005/05/14 11:13   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 島崎藤村の『破戒』を中心に、文学が提起する人権の課題に取り組んだ意欲作。大正時代からの近代文学に表れた人権問題にも踏み込み、とても参考になる作品だ。

 まえがきで「主人公やその周辺の弱者たちに、屈辱的な生を強いた社会の差別的な体質が内包する矛盾の普遍性をきっちり見抜き、それを許さぬ批判眼を、私たちの生活の中に具体化しなければならない」と述べる。とても重要な視点ではないか。

 著者は、「破戒」が差別性を問題とされた点、主人公を否定的に評価する論調について、その批判を試みている。その具体的な検証は注目に値する。
 「読者は丑松と苦悩を共有するがゆえに、眺める立場にありながら眺めるにしのびぬ苦境の中に立たされることとなり、その代償として少なくとも社会に内在する諸矛盾を明視する地平に近づくことになるのではないか」と著者は私たちに問いかける。

 住井すゑの「橋のない川」は大ベストセラーとなり、多くの人に、人間とは、人権とは、を問いかけた。時代的な制約はあるが、その当時の時代の中で、人権を真正面から取り上げた作者に敬意を表したい。
 この著書のなかにある「人権から見た近代文学史点綴」は、その点からも大変参考になる。真の平等と自由を得るには、まだ道は険しい。

2003-08-13 REVIEW JAPAN 投稿

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『「破戒」と人権』/川端俊英/文理閣/「人権尊重の思想はどう発展してきたか」 未来 ― 私達の力で歴史を動かそう!/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる