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zoom RSS 若者よ、マルクスを読もう

<<   作成日時 : 2010/06/23 06:41   >>

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 内田樹氏と石川康宏氏の往復書簡形式によるマルクス入門書『若者よ、マルクスを読もう』が出版されました。29歳で『共産党宣言』を執筆するまでの若きマルクスの情熱を伝えようとする本です。

画像 マルクスという人は、自分がわからないと自覚する問題の範囲や、わかりたいと渇望しうる問題の範囲が恐ろしく広い人だったように思っています。そしてその範囲の広さが、そこに踏み込んで何事かを「発見」していく喜びの積み重ねにもはげまされ、どこまでも休むことなく突きすすむマルクスの探検家的なバイタリティを生み出したのではないかと思っています。(石川康宏)

 ここに伏流しているのは、同時代の労働者たちのあまりに悲惨な労働状況への憤りと、そこで苦しむ労働者たちをすぐにこの劣悪な労働環境から救い出さなければならないという集燥間のにじむ使命感だったと思います。(内田樹)

 そこに生きた現実(人間の歴史や目前の資本主義社会)と格闘し、その全体をとらえ尽くそうとするマルクス等の全力投球の姿勢、あるいは真実に迫ろうとする気迫が感じられるところです。まだ二〇歳代半ばの若者たちが、その時代を代表する哲学者たちに挑みかかり、「何するものぞ」と乗り越えようとする。その精神のたくましさに、圧倒されてしまいます。(石川康宏)

 マルクスが20歳台に執筆した『ユダヤ人問題によせて』『ヘーゲル法哲学批判序説』『経済学・哲学草稿』『ドイツ・イデオロギー』『共産党宣言』について、それぞれの立場から読む解く内容は刺激的です。
 『ユダヤ人問題によせて』についての論議は、私が読み取った点以外のところに議論が伯仲し、ああ、こういうところを考える人がいるんだ、と考えさせられもしました。私はもっと単純に宗教問題と人間・社会についてだけを考えたことを思い出します(何年前に読んだかも忘れていますが)。

 さて、刺激的で、「おもしろい」内容、あらためて学ぶ内容満載ですが、著者たちの目的は、はたして達成されているのでしょうか。
 本書の目的について、内田樹氏は、「これは高校生向けに書かれたマルクスの案内書です」と、まえがき、に書いていますが、この内容では難しいと思います。高校生どころか、マルクスの著書の数冊しか読んでいない大人にも難しいところがあります。意気は伝わりますが、高校生を対象に、というのなら、もっともっとかみ砕く必要があるでしょう。
 本書は「前編」で、第二弾が予定されているとのことですので、あえて書きましたが、「後編」での奮闘を期待します。

 ところで、内田樹氏の「類的存在」の理解が狭いのが気になります。若かりしマルクスが使った「類的存在」と、その後マルクスが「類的存在」をどのように理解したかをしっかりとおさえる必要があると思います。書簡のなかで石川康宏氏が、このことについて述べるかと期待していましたが、ここはスルーしたようです。
 自然と人間、を考えるうえで他の動物とは相違ある人間の「類的存在」の問題は、もっと深めて語られるべきだと思いました。

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