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zoom RSS 浜林正夫著『イギリス労働運動史』 歴史から学ぶこと

<<   作成日時 : 2009/08/27 06:21   >>

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 多喜二ファンにはお馴染みの浜林正夫さんの『イギリス労働運動史』を読みました。歴史から何を学ぶのか、そのスタンスも明確にした著作として勉強になります。
 とくに、「新組合と旧組合の論争」は、今日的も考えるべき論点を含んでいます。

画像 エンゲルスは新組合と旧組合との違いについて1889年12月9日付けのコンラート・シュミット宛の手紙で次のように書いています。「今懸命に活動している労働者層は、労働者階級の貴族だけを組織してきた旧式の労働組合よりも数限りなく多数で、精力的で、自覚的です。・・・老人たちはまだ『協調』を信じていますが、若者たちは労使間の利害一致を説く者はだれでも一笑に付してしまいます」
 この指摘のような対立を抱えた新旧組合間で1890年に論争が行われたことがあります。

中略
 この批判にたいしてトム・マンとベン・ティレットが共同で反論を展開しました。それはある歴史家に言わせると「イギリス労働者階級の歴史における偉大なドキュメントのひとつ」とされているものです。この反論の中心点は「『新』と『旧』との真の違いは、労働組合の仕事はこの国から貧困を一掃することだということを、前者は認識しているが、後者は認識していないという点にある」という主張です。

 一部のみの転載で、ここに取り出した点だけが論争になったわけではありませんが、「労働組合の仕事はこの国から貧困を一掃することだということを、前者は認識しているが、後者は認識していないという点にある」という歴史的評価は、今日の日本の状況のなかでも考える必要があります。

 また、浜林さんは、後段と「あとがき」で次のように述べています。

 労働運動や労働者政党が衰退していく反面、核廃絶や環境保護や教育問題などに取り組む市民運動は発展を続けています。こういう市民運動と労働運動とがどのように連帯していくかがこれからの大きな課題となるでしょう。そのためには、労働組合もみずからの権利や生活を守るたたかいとともに、国民全体の権利と生活を守るたたかいに取り組むことが求められています。最近、企業の社会的責任が重視されるようになってきていますが、労働組合にもその社会的責任が問われているのではないでしょうか。

 歴史に学ばないものは当面の課題について場当たり的な対応しかできないのです。日本の労働組合も日本労働運動史の学習に取り組んでほしいものだと切望しています。

 労働組合の「社会的責任」や「場当たり的対応」については、私も常々痛感していることで、この問題をいかに克服し、前進させていくかが、まさに問われていると思います。

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