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zoom RSS 「現場」での「結び目」をいかに強めるか  『ロスジェネ』第2号

<<   作成日時 : 2008/12/28 17:29   >>

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画像 『ロスジェネ』第2号を読みました。創刊号に比べ論点がすっきりと示され、創刊号から一歩踏み出したか、という印象を受けました。対談「大転換時代に女たちが挑む」は、現実社会を実生活から捉えて今後の社会のあり方に向かって発言した内容も含まれています。
 「経済の格差は、人間を、一人の命として名前があって、家族がいて、歴史があって、夢があって・・・・・という個の存在ではないようにしています
 「人間の命だとか、働くこと、教育とか、それから自然との共存ね、そういう価値観で私達のいる世界をもう一度見たら、やっぱり優先順位をつけなおさなくちゃと思う人が自然と増えるんじゃないかな
 など、何が大切にされなければならないかの問題にふれ、「新しい時代」での「新しい希望」に触れているところは本当に「希望」だと思いました。また、最後に「先入観」の問題にふれられていますが、これはお互いに「先入観」という思い込みだけでみてはいけないことを少しだけ語っています。「ピンクのビキニ」と一緒というのは納得できないですが・・・。

 討論「生存/労働運動のリアリズムはどこにあるのか?」は読み応え抜群です。「現場」を知り、そこに現われる現象と矛盾を日々見ているだけに、その根源に迫るものとして読ませてくれます。
 「われわれの強みはやっぱりあくまで「現場」を持っていることなんで、現場の実態をくみ上げて、それを発言し、言葉にできるということです
 「ネットワークのためじゃなくて、あくまで現場のためですからね
 そして、湯浅誠さんが10年間続けてきた原動力を語るところは、本当に大切だと思うし、私もそんな気持ちになった時こそ最大の力が発揮できる瞬間だと実感できます。
 「あまり誰かのためにやっているというような感覚はないんですよ
 「自分がこういう世の中で生きるのは嫌だという感覚でやっているわけで。そういう意味では、自分のためにやっているというところがあって、それが一番の原動力になっていると思いますね

  対談「大転換時代に女たちが挑む」に、「犠牲」ということが少し述べられていますが、私も湯浅さんと同じ気持ちで生きてきたし、妻が看護師だっために10年くらい夜の時間だけは子どもを優先しながら活動していただけに、両対談はよくわかる内容でした。
 そして、私たちがいま何をしなければならないかを正面から問う提起は重要だと思います。

 小説「遠い異国の鳥たち」については、島村先生もレビューを書いていますが、現実をリアルに見つめることによって、どこに問題があるかを少しずつ明らかにしていき、生きた「人間」を否定する現実への告発の声があげられています。
 主人公が派遣会社の社員とバスに乗り込んだ描写と、その後の派遣会社社員への視点と主人公の行動は、現代の労働現場と人間関係の複雑さを巧みに描いていると思います。主人公が企業が人を判断する基準に憤りを感じながら、主人公は派遣会社の社員を選別してしまいます。現代の、人をすべて何かの「価値」で比べ選別してしまう社会のあり方を、作者は知らず知らずのうちに痛烈に示しているのかもしれません。
 「光」「希望」を、「私は人間だ。生きた人間ではないか、と。」という主張と、現実を見つめられない人への対照的な言葉は、一見矛盾しながらも、このままではいないという作者の決意を語っています。「付記」は、未完の小説であることを示すと同時に、人として立ち上がる未来を予測させます。続きが読みたいという気にさせる終わり方は意図したものかもしれませんね。

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詳細な「ロスジェネ」レビュー、愉しく読ませていただきました!!!わたし、まだ読んでいないんですが、楽しみです^^湯浅さんのところ、そして「遠い異国の鳥たち」をたのしみにしています☆
めい
2008/12/29 15:47

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