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不破哲三「日本共産党史を語る」下巻が発売され、昨日から少し読み始めました。上巻の「五十年問題」もそうでしたが、ソ連の干渉主義の叙述に工夫がこらされています。 「”実体験的な歴史”の叙述」と「全面的な真相の叙述」との二重の叙述です。「真相の全貌が見えている今日の認識を前提にして歴史を読んだのでは、渦中にあったものの開拓者的な奮闘の意味も、その過程での党の認識の発展も、見えなくなってしまうからです」この叙述はとてもわかりやすいです。 大阪多喜二祭での島村先生の講演も、今日の認識から話始めるのではなく、当時の出版状況、「エロ・グロ・ナンセンス」の世相から話され、その時代の中で多喜二は何を描こうとしたのかを話されました。 とくに「オルグ」と「愛情の問題」は、当時の活動家といわれる人たちの愛情問題が歪曲され、デマの材料にされているもとで、また片岡鉄平「愛情の問題」、江馬修「きよ子の経験」にさえ問題点があるなかで、「正しい姿」を描こうとした多喜二の人権感覚が浮き彫りになりました。 そして、今日の認識に戻ることにより、改めて憲法の重要性、「本質的に平等」な「個人」の尊厳への認識を深めることができました。 今日の認識からだけで読むのではなく、当時を知ることにより、多喜二の文学と業績の先駆的な役割が明らかになり、多喜二に学ぶ意義も深まるのではないでしょうか。「時代に敏感に反応した」多喜二に学ぶことは多いですね。 |
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