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zoom RSS 『風車の見える丘』を語る

<<   作成日時 : 2007/01/22 19:56   >>

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 遅ればせながら「クラルテ」創刊号を今日いっきに読みました。編集後記に「水準以上」という言葉がありました。どのようなものが水準なのかは別として、私としては「期待以上」のものとして読ませていただきました。
 特に「『風車の見える丘』を語る」と「失われた絆を取り戻す」は興味深く読ませていただきました。全体の作品にも「社会」との関わり、その中での人間を見つめる視点はいいなぁと思いました。

 今日は「『風車の見える丘』を語る」について感想を少々書いてみたいと思います。旭爪あかねさんは『稲の旋律』を読んでからファンになり、『菜の花が咲いたよ』で大ファンになった作家です。編集後記に、「今回の「『風車の見える丘』を語る」は、旭爪作品の絶好の道案内になった」とありますが、本当にそうだと思いました。
 「どんな思いで書きはじめたか」の中で、「人生経験」を積まなければならないと「追体験」の話が書かれていますが、ここに注目しました。私が文学を読むのも自分では体験できないものを求め、そこから共感やエネルギーを得ようとしています。作者が同じような気持ちで作品に取り組む姿勢を知ったことは大きな収穫でした。文学とは何かは「失われた絆を取り戻す」の中でも触れられていて、この「クラルテ」創刊号の意図かどうかは別にして、噛み合う部分があると感じたのは私だけでしょうか。

 もっとも注目したのは、「線を引くのは間違っている、両者は地続きなんだ、と気付かされました」というところです。
 この「線引き」の社会の現実には私もずっと問題意識を持ち続けてきました。大きなところで言えば国境や国というものも人が引いた「線」です。「線」を引いたのは人間であり、そこにはいくつかの理由があったからです。ところがいったん「線」を引くやいなや、その「線」に拘束されてしまう人間がいます。それどころか、その「線」を理由に人を差別化したり、理不尽な態度を正当化するような社会的問題が多々発生しています。
 この「線引き」の問題はもっともっと大きな視点から考える必要があると、私自身は思っています。

 もうひとつ。人を「生きにくくさせているものとは、何なのか」という視点は大切だと思います。そのことを「直視」することが必要だと思います。「ありとあらゆる友人関係の根を蝕むような、陰湿で不健全な、なくていいはずの競争意識」、ここにも競争による意図的な「線引き」が行われている問題があります。その問題点に切り込み、このような状況の中で「如何にいきるか」を『風車の見える丘』で書いて欲しかったと私は思っています。
 『風車の見える丘』の最後は、今後の展開を期待させるものとして私は読み終えましたが、旭爪さんに続編を書こうとする表明がないのが少し残念でした。それでも問題意識を持って、今の現状に留まらず、前に進もうとする姿勢が読み取れました。ここから進んだ旭爪作品をぜひ読んで見たいものです。

 ちなみに、私は『風車の見える丘』の書評で、オンライン書店bk1でオススメ書評に選ばれ3000ポイントいただきましたが、今読み返すとなんか中途半端な書評で申し訳なくなりました。
 「失われた絆を取り戻す」については、後日書きたいと思います。

http://www.bk1.co.jp/product/2603271/review/433715

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
家主様、突然「クラルテ創刊号」が出て来て、当惑されている方が多いのではないでしょうか。昨年11月12日、民主文学に集う方々が立ち上げた同人誌で、浅尾大輔氏・北村隆志氏らが名を連ねていますね。旭爪=ひのつめ、と読むとは私は知りませんでした。
 私も刺激されて、何だか同人誌を立ち上げたくなってきます。1発屋で終わるかもしれませんが・・・。
御影暢雄
2007/01/22 20:42
 御影さん、同人誌出来たらお知らせください。どんどん宣伝しますよ。
未来
2007/01/23 06:13
はじめまして、劇団民藝の酒井と申します。
突然のコメント失礼致します。
「風車の見える丘」を舞台化致します。
年明けに公演を行いますので、
ご都合合えばお出かけ下さい。

詳細は私のブログまで
http://blog.butai-butai.com/archives/51242129.html
genji
2007/12/28 02:30

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