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zoom RSS 『時代の証言者 伊藤千代子』

<<   作成日時 : 2006/06/07 18:53   >>

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 ササヤンさんから「小林多喜二への関心と同じくらい今、私は伊藤千代子のことを思っています」とのコメントが寄せられました。私も伊藤千代子の「生きる」ことへの考えに共感しています。ぜひ、伊藤千代子についても知っていただきたいと思います。
  『時代の証言者 伊藤千代子』(藤田広登・学習の友社・2005年)に最新の研究成果がまとめられています。
 あと、『信州異端の近代女性たち』(東栄蔵・信濃毎日新聞社・2002年)にも伊藤千代子の新発掘資料のことが記されています。治安維持法による拷問や拘禁によって人を肉体的にも精神的にも追い込む残虐さが示されています。

 以下、『時代の証言者 伊藤千代子』の書評(2005年7月18日・未来)を紹介します。

 こころざしつつたふれし少女よ
 新しき光の中におきておもはむ
          土屋文明詠

 7月21日は伊藤千代子の生誕100年。昨日17日信州諏訪で「伊藤千代子生誕100年記念行事」が行われ、そこでは澤地久枝さんも講演されたようだ。私が目を通した新聞にはその記事がなかった。残念である。

 戦前の困難な時代に、人々の幸せを考え、戦争に反対して行動することは、大変な勇気と決断がいった。治安維持法のもとで、最高刑が「死刑」であることを知りながら、命を賭けて闘い続けた人たちがいたことを、私は尊敬するとともに、彼女彼らを誇りに思いたい。

 1905年に生まれた伊藤千代子は、2歳で母と死別、3歳で父と協議離縁。多喜二がタキに言った「闇があるから光がある」。千代子は自らの力で光を見つけ、その光を現実のものにしようと全力で生き続けた。

 1928年2月下旬、23歳の年に日本共産党に入党。日本共産党に入党することさえが犯罪になる時代である。そして、同年3月15日の共産党弾圧事件で逮捕され、特高による拷問のうえ、刑務所へ拘留される。
 獄中で、夫の変節を聞いた千代子は苦悩に陥るが、頑強に闘い続ける。

 獄中で、拘禁精神病が発症するが、しばらくの間そのまま放置される。特高警察の残虐性を物語る事実に、心の底から怒りを感じる。伊藤千代子は24歳の若さで死去した。彼女の死を悼まずにはいられない。

 3・15弾圧事件で逮捕される直前の手紙の内容に心打たれた。
 「現在の社会で最も困っている人達、いくら働いても働いても貧乏している人達の味方になって、そんなわるい社会を何とかよくしたいと勉強している」
 「真に真面目になって生きようとすればする程、この目の前にある不公平な社会をなんとかよりよいものとしようとする願いはやむにやまれぬものとなってきます。私の勉強もそのやむにやまれぬ所から生まれてきました」
 「私達学生は、理論的に、科学的に、この現代社会の不公平の原因がわかります。わかった以上・・・。私は一旦思い定めたたことを、正しいと信じたことはどこまでもつき進まずにはいられない性質です」

 引用が長くなったが、ここに彼女の「生きる」ことへの考えが示されている。
 千代子の「心的外傷後ストレス障害」の元凶は、治安維持法と特高警察、そして絶対主義的天皇制にある。私たちは、そのことを忘れてはならない。

 憲法を改悪し、戦争できる国にしようとする企てがある。憲法改悪案のなかには、人間の尊厳を奪い、国民を「国」に服従させようとする内容が盛り込まれようとしている。
 24歳で死亡した伊藤千代子の業績を忘れてはならない。私たちは、彼女のこころざしを引き継ぐ者として、歴史の逆戻りを許してはならない。そして、そこに留まるのではなく、一層の発展をめざさなければならないだろう。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
そんなに強い女性がいたとは・・・。それにしても、拘禁精神病とは、想像するのも怖いほどです。
めい
2006/06/08 11:31
以下のアドレスに伊藤千代子のことが紹介されていま。

http://www.lcv.ne.jp/~tiyoko17/
takahashi
2006/06/09 15:00
takahashiさん、ありがとうございます。参考になりました。伊藤千代子と多喜二の関連を『時代の証言者 伊藤千代子』で読んでいたのに忘れていました。
  畠山忠弘さんのブログ読んで思い出しました。もう一度『時代の証言者 伊藤千代子』を読み直そうと思っています。

未来
2006/06/09 22:21
 伊藤千代子が気になって書いてみたら予想以上の大きな反響、思いは同じだなと感じました。続きを書いてみます。 昨年7月、苫小牧で開かれた集いの講演録「地しばりの花」をいつも持ち歩き80冊買ってもらいました。 畠山忠人作詞、豊田光雄作曲で同名の歌もできました。私の入っているうたごえサークルこぶしで練習中です、この歌を含む5曲が収録されたcd「憲法9条を歌う・宝物のうた」が市販されています。多喜二と千代子と治安維持法で殺され、迫害を受けた人達の無念を考えると悔しくて−−−昨年、治安維持法国家賠償同盟に入れてもらいました。
 ところで千代子の夫、浅野晃について検索したところ年表を見つけました、A4判10ページ渡って書かれていますが1927年、伊藤千代子と結婚したことは一言も書かれていません。1931年沢田ミネと結婚と出ているのですが、変ですねー。 浅野晃が1945年から5年間暮らした苫小牧市勇払の国策パルプ工場は1962年、私・ササヤンが社会人一年生を記した工場なのです。 6月25日の大阪国賠同盟総会に初めて参加します、懇親会も参加です。ではまた!
ササヤン
2006/06/16 16:43

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