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zoom RSS 『匣の中』/大浦ふみ子/光陽出版社/「大人はなぜ戦争をするのでしょうか、僕には分かりません」

<<   作成日時 : 2005/09/25 05:40   >>

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 「おとなはどうして戦争をするのですか。ぼくには理解できません。子供たちを二度と戦争で苦しまない世界をつくってほしい」
 米英軍のイラク攻撃で両腕を失った少年の訴えです。この少年は両親を含め十六人の親族をこの攻撃で失った。

 『匣の中』には、『おとうと』『偏西風』『匣の中』『絵本の部屋』の4編が収録されている。「匣」とは、パンドラの匣の「はこ」です。はこを開ければ何がでてくるのか?

 放送局を退職した主人公が、感受性豊かな13歳を振り返りながら、今日の荒廃したマスコミ・社会と子供の育つ環境問題を考える力作。
 長崎の幼児を殺害した少年。優秀とのレッテルを貼られ、あたかもそれが唯一の基準のごとく扱われる社会。この事件についても触れられている。

 大人の社会では競争が当たり前、強者が弱者をいじめ、その中で抵抗せずに生きることが美徳のように扱われる社会。
 その弱肉強食の世界が子供の世界にも押し付けられている。成績が良ければ「良い子」という考えを教える教育になってしまっている。

 冒頭の「おとなはどうして戦争をするのですか」は本作品の中に書かれている。この問いに、どれだけの大人が子供が理解できるように説明することができるのだろうか。
 多くの人は「戦争はいけないこと」と言うだろうが、なぜ止められないのかについて説明できる人は少ないのではないだろうか。
 多くの人がイラクで無辜の市民が殺されても無関心になっているのではないか。もちろん、戦争に反対して声をあげ行動している人も大勢いることは忘れてはならないが。

 頭の中の理論と、現実に生きてうえでの処世術があまりにも乖離しているのではないのか。子供はこの社会の現実を敏感に感じていると思う。大人の矛盾あふれる言動や行為は、子供の心を豊に育むことにはつながらない。
 そんな問題をも本作品は投げかけていると思う。

2004-06-20

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