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zoom RSS 『吉田松陰』梅原徹

<<   作成日時 : 2005/08/23 05:15   >>

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 日本評伝選として刊行されている一冊。刊行の趣意に「歴史のなかにこそ人間の智恵は宿されている。人間の愚かさもそこにはあらわだ。この歴史を探り、歴史に学んでこそ、人間はようやくみずからの正体を知り、いくらかはは賢くなることができる。新しい勇気を得て未来に向かうことができる」とある。 刊行のことばには「歴史を動かすものは人間であり」「今こそ歴史が何のためにあるのかという、基本的な課題に応える必要があろう」と述べられている。

 同感である。付け加えるなら、ただ歴史を知るだけでなく、宇宙や生命をはじめとした科学や、人間社会の在りようを真摯に追求することが必要だと考える。

 さて、吉田松陰や松下村塾の名は幾度となく聞く。幕末の人物としても有名である。が、その人物像について知りえる機会をもたなかった。本書でその一端を知ることができた。

 有名なのは、ペリー黒船に乗船し密航を企てたが、それに失敗し自首した事件である。当時の情勢の中で、国外の知識を知りたいと願う知識層にとって、一つの試みであり、実行してみたい衝動を覚えるのは必然であったと思う。
 私も当時の時代にあれば、きっと諸外国を巡り知見を広げたいと願ったかもしれない・・・。

 松蔭の豪胆さ、行動力には感心する。密航の企てだけではなく、過去には学問修行のため脱藩までしてしまう。本書を読めば、その無計画性や粗雑さも指摘されているが、自由に考え自由に行動できる松蔭が羨ましくもある。

 松蔭の思想と私の思想には大きな隔たりがあり、松蔭の思想を論じる気はしない。しかし、松下村塾など松蔭の教育者としての在り方には拍手を送りたい。
 自由に学び、自由に教える。先生と生徒の区別なく、共に学ぼうとする姿勢は高く評価できる。また、その人の能力に応じて教えるという考え方にも賛成できる。

 私も、こんな塾があれば、その塾生になりたいとも思うし、時には教師などもしてみたいと思う。こんな社会人の塾が開けないものかと夢想さえしてしまう。今日の社会では難事業であるが・・・。

 作者は、松蔭の教育のあり方を、今日の学校教育と比較し、そもそも教育はどうあるべきかを説いている。詰め込み、丸暗記、個性の生かされない今日の学校教育。これでは、一人一人の人間の知性や個性を伸ばすことはできない。本来の教育とはいえないだろう。

 生きるうえで、学ぶことは欠かせない。私も生涯学び続けたいものだ。

2004-05-02

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
私は吉田松陰は好きな歴史上の人物なんです。
学びたい気持ちが高じて脱藩する、密航する、まるで子供のようでしょ(笑)思想的には未来さんが感じた通り未熟だと思う面もありますが、これほど真摯に生きた歴史上の人物って稀有だと思うのですよ。彼の意思は塾生達に受け継がれ明治維新の原動力になったことは有名ですよね。
思想者としてよりも教育者としの評価が高い松陰。
小説では司馬遼太郎氏「世に棲む日々」で描かれた吉田松陰像が私は好きです。
おきよ
2005/08/25 09:02

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