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zoom RSS 『ピカソ』瀬木慎一/「ゲルニカ」=非人間的な暴挙への抗議

<<   作成日時 : 2005/07/20 05:33   >>

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 スペインでは、テロ反対のデモに1000万人が参加したという。テロは絶対に許せない行為である。同時に戦争も非人間的な行為であり許せない。
 今日14日はスペイン総選挙の投開票日だと聞く。アメリカのイラク戦争を支持した与党への審判がどう下されるのか注目される。

 さて、本書はピカソの評伝であるが、私は「ゲルニカ」が描かれた点に最も注目した。

 1937年、スペイン内乱の勃発に対し、それまで政治に無関心だったピカソは、敏捷に人民戦線支持を表明する。
 そこへドイツ軍によってゲルニカに突然空爆が強行される。スペイン人だったピカソは、他のすべてを捨てて、この非人間的な暴挙に抗議し、告発するため「ゲルニカ」を描いた。

 「ドイツ軍による突然の爆撃直下、牛が無表情に立ち、馬がいななき、死児を抱えた母親が絶叫し、剣を持った兵士が倒れ、燃え上がる家から蝋燭を持って身体を乗り出したり、驚愕して走り出た女たち」

 「何とも形容のしようのない混乱と葛藤。暴力にあえぐ人間と動物たちの姿であるが、ここには特別なものは描かれていないというのに、どこからともなく、強い抵抗の力が湧き上がってきている」

 上記は、著者がみた「ゲルニカ」への評価である。ピカソの怒りや悲しみ、憤りが表現されている。

 ピカソは第二次大戦中にも反戦活動をするレジスタンスや共産党に接触し、1944年8月にパリが解放されると「彼らがいちばん勇敢だった」と共産党への入党を公表する。
 51年には「朝鮮の虐殺」、52年には「戦争と平和」を描き、ヴェトナム戦争に対しては70年にアメリカ撤退を要求する声明を発表した。
 戦争に反対し、平和を求めた画家だったのである。「ゲルニカ」はその原点であり代表作であろう。

 本書には「ゲルニカ」などの写真が掲載されている。いつか実物を観てみたいものだ。

 それにしても「女、女、いつでも女」と本人が語るように、ピカソの女性との関係には恐れ入った。
 平和を求めながら、女性を犠牲にしてしまうピカソの人生。「ゲルニカ」に描かれた想いに感動しながらも、やりきれない気持ちが残ってしまった。

2004-03-14

スペイン総選挙の結果は、イラク戦争を支持した与党の敗北に終わった。

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