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zoom RSS 『若者が《社会的弱者》に転落する』宮本みち子

<<   作成日時 : 2005/07/16 12:58   >>

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 青年の就職難が社会的問題になっている。数年前まではフリターなどの言葉がもてはやされ、あたかも青年が自由を謳歌しているように描かれた。

 しかし、現実はそんな生易しいものではない。就職したくても就職できない。自立したくても自立できない現実があるのだ。
 本書は、これらの実態を「豊かなニッポンの真の危機」として、なぜこうなっているのかを過去の歴史や綿密な現状分析から問題点を指摘している。

 みんなが、社会が考えなければならない社会的問題なのだ。西欧社会ではすでに同様の問題が社会問題となり、政府の問題として取り組まれている。しかし、日本では抜本的な対策はまだ何もされていない。あまりにも無自覚、無責任な状態になっている。

 「ポスト青年期現象は、社会経済変動によってもたらされた結果であり、教育、雇用、家庭、価値観の根本からの見直しが必要な社会的構造問題である」「そして、もはや猶予は許さず、現実的な手をうつべき段階にきている」と警告する。その内容はぜひ本書を読んでいただきたい。多くは納得できる現実である。

 「超氷河期といわれる就職難のなかで幸運にも就職した若者たちの現実は、豊かさとは程遠いものがある。経営悪化のなかで人減らしが進み、一人当たりの仕事量は増えた」「仕事・余暇の両立志向」はもはや許されない。

 父親のような「会社奴隷」の人生も、母親のような「ダサイ主婦」の人生もいやだ、もっと自由に人生を生きたい。もっともだといえる願いが実現できない社会となっている。
 「若者が自立しないからこれらの問題が発生したのではない、自立しがたいような社会構造のゆがみ」がそうしているのだ。

 著者は「若者の危機が隠蔽される社会」として、今日の現状を分析する。団塊の世代といわれる世代は、終身雇用制といわれる企業社会の中でまがりなりにも賃金が上がり続け、子供の教育費を支え、成人後の子供の生活を支えるだけの収入を得ることができた。親との同居によって、若者が生活に不自由しないで生きていくことができた。

 しかし、リストラ、賃下げ、雇用不安、将来不安の現実は、この状態を維持することはできない。このままでいけば、親も若者も共倒れという時代がくる。そんな危機的状態が目の前に迫っているのだ。ぜひ、本書を一度読んで欲しい。

2004-03-02

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