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zoom RSS 『小林多喜二の文学』/松澤信祐/光陽出版社/「虐げられた人のために生きた多喜二の青春」

<<   作成日時 : 2005/06/03 04:40   >>

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 小林多喜二生誕100年、没後70年の今年、多喜二に関する本がそこそこ出版された。しかし、多喜二だけに焦点を絞った本は出版されず、少々落胆していた。
 ところが11月末から12月初めにかけて三冊発売された。「小林多喜二の文学」はそのうちの一冊だ。

 小林多喜二の文学を理解するには、当時の時代背景を知ることが重要な意味を持つ。そのことによって多喜二の生き様と作品の重みがわかる、と思う。

 本書は、多喜二の文学を評論するだけの本ではない。多喜二以前の文学、そして多喜二が影響を受けた作家などの分析がなされている。多喜二が志賀直哉に傾斜した時期のあったことは多喜二ファンなら知りえている。

 本書は明治文学、近代文学の始まりから、北村透谷、石川啄木、そして志賀直哉に学んだ多喜二の事跡が丹念に研究されている。多喜二が石川啄木にこれほど影響されていたとは、今回あらためて認識した。
 多喜二の文学に対しては、様々な方向から評価や批判がされている。本書では、多喜二への批判がいかに的外れであるかを的確に示している。

 私は、多喜二の何よりも生き様が好きである。田口タキへの愛が多喜二の思想を何よりも語っているのではないかと思う。真っ直ぐな愛というものを私に教えてくれたのは、多喜二だと今にして思うことがある。

 虐げられた人々ため社会の変革に命を賭け、戦争に反対した多喜二。命を賭けるということは、言葉では言えても、行動で示すことはそう簡単ではない。しかし、文字どおり、そんな生き方をした多喜二がいた。忘れてはならない事実なのだ。

 多喜二の想いを21世紀に繋ぐ運動が広がることを願わずにはいられない。

2003-12-08 REVIEW JAPAN 投稿

 2005.6.3 この書評を書いている時には多喜二文学を未来に引継ぎ発展させる運動が進められていた。このことは後から知ることになったのだが、この時点では知らなかった。
  「多喜二の想いを21世紀に繋ぐ運動が広がることを願わずにはいられない」との私の想いは、多喜二ライブラリーの開設など具体的に進められていた。このレビュー(その後の引き続くレビューが要因だと思うが)などが機会となった多喜二ライブラリーの佐藤さんと交流は、多喜二への想いをいっそう強めるものとなった。

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『小林多喜二の文学』/松澤信祐/光陽出版社/「虐げられた人のために生きた多喜二の青春」 未来 ― 私達の力で歴史を動かそう!/BIGLOBEウェブリブログ
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