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zoom RSS 『ヤンキー母校に生きる』/義家弘介/文藝春秋/「人間への信頼から何かが始まる」

<<   作成日時 : 2005/05/31 05:17   >>

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 ここ数日、涙腺が緩みぱなしである。「不良少年の夢」続きというか、作者の北星学園余市高校での教師活動をいきいきと描いている。

 熱い熱血教師とその生徒というような物語ではない。共に真剣に生きようとする人間同士のぶつかり合い、そして成長していくさまに涙せずにいられようか。
 作者の言葉には、実践に裏づけされた重みがあり、真実がたくさん含まれている。社会を見る目も曇りがない。明快、爽快とはこのことである。

 「『学校とは何か?』そんな漠然とした問いをしたとき、『成績を競い合う場所』ということが唯一の答えであるとするならば、もう学校などいらない。塾があればその目的は十分に事足りる」
 「教育とは『権威や制限』による導きなどでは決してない。教育とは『真の思いと情熱』の導きに他ならない」

 「大人たちに目を向けたとき、その多くは欺瞞に満ち溢れている」「正直な感受性は、必ずしも『上手に生きる』ということにつながらない。しかし、感受性を殺し、ずるさやそと面、自己保身を必死に学ぶ。もし学校がそんな場所になってしまったら、もはや『心の教育』など死んでしまったに等しい」

 「『生きる力』とはなんなのか。現代社会は正直者が報われないことが多々ある。政治の世界も同じであろう。ならば『生きる力』を教えるために、子どもたちに、他人を蹴落とし、上手に報われながら自らを守る方法を教えろというのであろうか。本音と建前を使いこなす技術を教えろというのだろうか?はなはだ疑問である」
 「くそったれの世の中だけど、それでも必死になって生きていかなければならない」

 少し引用が長くなってしまった。この作品には、人生とは、人間とは、友情とは、真の自由とは、様々な問題についての作者の熱い想いが溢れている。
 ただし、こんな教訓ばかり書かれた本ではない。一生懸命生きる人間の熱いぶつかりあいのエピソードが殆どであり、退屈しない本である。へたな小説を読むよりも、よっぽど面白く、ためになる本といえよう。
 迷わず一読を薦める。「不良少年の夢」も同様に一読を薦めたい。

2003-12-01 REVIEW JAPAN 投稿

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