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zoom RSS 『渚に立つ』/入江良信/光陽出版社/「沖縄戦を生きた青春像」

<<   作成日時 : 2005/05/22 16:22   >>

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 1944年、学問をしたくて中学校に入学した15歳の弟と18歳の兄。学ぶために入学した中学校にもかかわらず、日本の戦況が厳しくなり、授業はほとんどなくなる。

 アメリカの沖縄上陸前から終戦に至る期間の沖縄戦の実態、そのもとで翻弄される青春が描かれている。とりわけ、沖縄戦で青酸カリと手榴弾を与えるだけで病者を捨てていく軍の非情さに、あらためて戦争の悲劇を見た思いがする。

 沖縄には2回訪れ、ひめゆりの塔にも2回とも訪れた。二度目に訪れたのは私の小学生の子ども達とだった。ひめゆりの塔に展示されたひめゆり隊の手記を懸命に読んでいた子ども達の姿を思い出す。

 ひめゆり隊の手記の前で、手記を読みながら動かなくなった次男。手記の内容に目が離せなくなり、いつまでも読み続けた長男。ほとんどの手記と写真を真剣に見て回った長女。
 子ども達が、真剣な眼差しで見てまわる姿に心打たれた。わが子ながら、人の痛みがわかる人間に育ったことに心打たれた。
 戦争の悲しみを子ども達に、実際に体験させてはならない。だからこそ、戦争の実際を知ることが必要でもある。

 この小説に登場する青年たちは、しっかりものである。戦争の本質を捉え、生をまっとうしようとする。実際には、このような青年ばかりではなかったと思う。
 この小説では、明るく終戦後の希望に燃えた青春が描かれている。明るすぎる描写には少し違和感を感じた。沖縄戦の最中にこんなに明るくなれるはずがないと思うところも度々あった。

 解説を新船海三郎が書いている。うまくまとめている。「命があり、友があり、愛する人を得た。働くことを知り、つくることを覚え、知ることの意味をつかんだ。そしてなによりも、生きるということの意味を考え、そのように生きようとした」と。

 今のような時代だからこそ、沖縄戦に青春時代を生きた青年の命の重みを感じることは必要ではないだろうか。

2005-04-19 REVIEW JAPAN 投稿

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