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zoom RSS 『大杉栄自由への疾走』/鎌田慧/岩波書店/「岩波書店」

<<   作成日時 : 2005/05/18 19:28   >>

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 この作品は、表題どおり大杉栄の生涯、特に大逆事件から亀戸事件までを中心に描いたもの。最初にお断りしておくが、私は大杉栄の主張するアナーキズムにもフリーラブ論にも賛成できない。

 この作品は、大逆事件前後の民主主義運動と国家の弾圧などが綿密な調査により描かれている。自由と民主主義を求める国民のエネルギーが、社会主義思想へと結びつき、その中からアナーキーな思想家も現れてきた。国家による弾圧への反抗から生まれたという側面も否定できないが、そこには国民合意による社会変革の思想が欠けていると言わざるを得ない。

 とはいえ、大逆事件の不当性を追及し、その後の「冬の時代」から労働組合運動の高揚、米一揆の問題など、国民の自由を求める描写は参考になりえる。また、社会主義運動の一端も描かれていて、国民のエネルギーとそれを弾圧する国家への批判も的を得ている。

 大杉栄虐殺の甘粕事件の裁判の矛盾を、その記録から綿密に分析し、国家による虐殺であることを浮き彫りにしている。国家権力による虐殺は大杉栄ひとりではない。関東大震災時には多くの社会主義、共産主義者が虐殺され、その後も国家権力による弾圧、虐殺が続く。

 国家による自由への弾圧は、一時的なものではない。支配者の権益擁護のためにどの時代でも起こりうることを忘れてはいけない。自由を守るのは国家ではなく、国民自身が声を大にして守らなければならない。

2003-09-13 REVIEW JAPAN 投稿

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