未来 ― 私達の力で歴史を動かそう!

アクセスカウンタ

zoom RSS 『椿山』 乙川優三郎 文藝春秋 「世の中は少しずつ変わっていくに違いない」

<<   作成日時 : 2005/04/24 09:55   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 表題作「椿山」と「ゆすらうめ」「白い月」「花の顔」を収録した短編集。表題作「椿山」は道理すら歪める身分制度、そのもとで行われる不正を告発しながら、本当の自由とは、人間とはを考えさせ、同時に世の中は必ず正しい方向に変わるということを示唆している。

 観月舎という学塾では、身分の区別なく机を並べる学風。そこに入門した主人公は、身分を越えた親友を得る。しかし、身分から生じた屈辱を晴らすため、また出世のために不正に手を染め、かつては卑下したつまらぬ人間へと落ちていく。出世するために権力に迎合し、友を失い、家族の絆さえバラバラに・・・。
 最後は、不正を暴くために命を賭け、世の中が変わることを願う主人公だが・・・。作者の意図するところは十分に伝わったが、最後の展開が突然すぎて、読後感が中途半端な気分だ。そこに少し不満が残る。

 幕末を舞台としているが、乱開発にともなう自然破壊、目先の利潤のために将来を省みない点、また政治家との癒着問題など、今日にも通じる批判が溢れている。
 主人公が言う「世の中は少しずつ変わっていくに違いない」との思いは、今にも通じるものがある。一人一人が前向きに社会のゆがみを変える気になれば、必ず変えることができるだろう。

2003-05-11 REVIEW JAPAN投稿

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『椿山』 乙川優三郎 文藝春秋 「世の中は少しずつ変わっていくに違いない」 未来 ― 私達の力で歴史を動かそう!/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる